2024年5月28日火曜日

【札幌〈そば処戸隠そば〉】

※ 2024.8.25更新。加筆・修正しました。

札幌市東区の札幌新道沿いに「そば処戸隠そば」さんがあります。かなり昔から営業されているようで、存在は知っていました。“戸隠”の名前に惹かれ、初入店です。

戸隠でのそばの歴史は、平安時代に山岳修験者の携帯食として、そば粉が珍重されたことに始まるとのこと。

・参考リンク:戸隠観光協会「戸隠そばとは

お店の前は、車で何度も通っていますが、きちんと見たのは今回が初めて。年季を感じられる建物。美味しいお蕎麦をいただけるような雰囲気を醸し出しています。

入店します。カウンターには6席、他にテーブル3卓、小上がりには2卓ありました。26人くらいは入れるようです。

昼の混んでいる時間を外したためか、客は私一人のみ。テーブル席に座らせていただきました。そして、メニューを拝見。嬉しいことに、お安いです。

裏面を見ると・・・そば弁当があります。コンビニやスーパーに そば弁当(?)はありますが、お蕎麦屋さんで提供しているのものとしては、長万部「そばの合田」さんの 特製もりそばを、真っ先に思い浮かべます。駅弁として列車内でいただいていたからかな~? ここの弁当も、お店で食べる時間が無い時などに利用してみたいですね。

もりそばをいただきました。麺は色濃い目で、少々太めの田舎そば。水切りが甘いのと、大根おろしが付いてくることに、戸隠(そば)を感じられます。そば湯は、ほぼ同時に来ました。

こちらは、後日いただいた大盛りです。

美味しくいただきました。そして、会計時には、1回の食事で1枚、お食事割引券をいただけました。10枚ためると300円割引です。嬉しいサービスですね。


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度々再訪していますので、以下、まとめてご紹介します。(今後も画像など追加予定です)

しいたけそば。ワカメやほうれん草(など)も入っています。しいたけの旨味、十分感じられます。しいたけ好きの方に、特にオススメです。

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カレーそば。とろみのあるおつゆが、なみなみと注がれています。具材は、豚バラとタマネギ。ゆで卵がのっていて、おトク感があります。

ところで、お蕎麦屋さんに入ると、メニューに「カレーそば」とあったり、「カレー南蛮そば」あるいは「カレー南そば」と書いてあったりと、まちまちです。この違い、ご存知ですか?

南蛮とは、長ネギのことです。鴨南蛮そばは、長ネギが使われていますね。カレーを使った蕎麦のうち、「カレーそば:長ネギ不使用(タマネギ使用)」、「カレー南蛮そば:長ネギ使用」。になります。もっとも最近では、違いは曖昧になっており、必ずしもこの通りでないお店もあるようです。

私はこれまで、注文、そして食べる時も、考えたことはありませんでした。今後は、「カレー〇〇そば」の〇〇の部分を意識して、メニューを見ようかと思っています。

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冷やしたぬきそば。ガラスの器に涼を感じます。揚げ玉(天かす)以外に、紅生姜や海苔、そして山菜ものっています。山菜・・・これはサプライズ?!

紅生姜も味の邪魔をすることなく、アクセントになって良い感じ。麺を食べ終わった後は、そば湯を注ぎ、最後まで美味しくいただきました。

食事も終わり、お会計です。釣り銭の要らないように用意した代金をレジ前のトレーに置いたところ、女将さんが怪訝な顔に…。私、(温かい)たぬきそばの代金と間違えていました。お恥ずかしい。失礼しました。

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おろしそば。大根おろしに、削り節となめこが添えられています。以前いただいたカレーそばの時はゆで卵、冷やしおろしの時は山菜と、予期せぬものがトッピングあるいは添えられているのが、嬉しいですね。

ここのそばは、少々柔らかめです。いつものそばの食べ方よりも、少しだけ噛んで食べることで、風味を強く感じられるように思います。喉越しが良いのとは少々違いますが、これこそ田舎そばの魅力ではないでしょうか。

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梅おろしそば。大根おろしに梅の酸味が加わることで、よりさっぱり食べられるように思います。大葉も添えられていますが、合いますね。


今回のそば湯は、いつもより濃いと思ったのですが…。残ったつゆに入れで、最後まで美味しくいただきました。

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たぬきそば。あれっ? つゆがいつもより甘く、そして少々薄く感じます。本日の自分の体調のせいでしょうか?


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とろろそば。どちらかというと、(他店でも)夏に食べることが多いでしょうか。こちらのそば、とろろと相性が良いように思います。また食べてみたいですね。


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冷やし天そば。天ぷらがのった冷たい蕎麦。夏に食べたくなります。天ぷらは茄子と海老。カラッと揚がっており旨い。天ぷら定食や天丼も良いかも。山菜が入っていましたが、味の邪魔をすることなくいただけました。そして、冷やしたぬきそばにも添えられていた紅生姜。こちらは個性が強いので、好き嫌いが分かれるかもしれません。これも「そば処戸隠そば」流でしょうか。


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Aセット そば(小)と天丼(小)。そばは、温か冷を選ぶことができます。私は冷たいのを。天丼の具材は、茄子、ビーマン、キス(?)、そして海老。タレは自分好みの少々甘め。お米も美味しい。先にそばを食べて、残ったつゆにはそば湯を注ぎ、お吸い物として天丼とともにいただきました。(小)+(小)の組み合わせなので、量的にどうかと思ったのですが、十分に満足。セットメニューですが、天丼とそば、それぞれ大盛にできます。お腹が空いている時などにはどうぞ。


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Bセット そば(小)と玉子丼(小)。セットメニューは2種類あります。今回はBセット。そばは冷たいのをお願いしました。玉子丼、家で食べたことはあるのですが…。


お店で食べる玉子丼。◯◯年生きてきて初めて。具材は・・・行儀悪いのですが、確かめてみます。玉子(当たり前)、タマネギ(家でも入っていました)、しいたけ、そして、少量の葉物。しいたけ、出汁も出るのできっと合うでしょう。葉物は、三つ葉ではなく大葉。これは珍しいのでは。
いただきます。タマネギの甘さが全面に出てくるのではなく、トータルでうまくまとめられている感じでした。大葉も少量,というか微量でしたので、全体の味を左右することはありません。むしろ(大葉を含むところを)食べることで、爽やかさを感じられたのは良かったかと。
そばは、いつもと変わらず。Aセット同様、満足できました。

ちなみに、こちらは温そばです。


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天ざるそば。「戸隠そば」さんでは、最も価格の高いそば。しかし、お食事割引券が10枚たまったので、それを使うことで割安でいただけました。


天ぷらは、海老×2、キス×2、茄子、ピーマン。天つゆはなく、そば用のみ。つゆを注ぐ器は、つゆ猪口(薬味の入った小皿の下)と、他にすり鉢が用意されています。すり鉢は天ぷら用、猪口はそば用として、それぞれ分けて食べることが出来ると当時に、そばを天ぷらから油が滲み出たつゆで食べることも可能。
そばと天ぷらをどのように食べてほしいのか? お店側の考えが伝わってきますね。

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ざるそば


こちらで初めていただいたのは、もりそばでした。今回は、海苔がかかったざるそばを。

「もりそば」と「ざるそば」の違いは、海苔だけなのでしょうか? この機会に調べてみました。

まずは「もりそば」の歴史から。
昔は、蕎麦掻き(そばがき=そば粉をこねて団子状にしたもの)を、蒸したり焼いたりして食べていました。それを切って麺のような形(そば切り)にしたのは16世紀ごろ。江戸時代になると、そば切りを提供する蕎麦屋が人気となり、つけ汁につけて食べるスタイルが広がりました。しかし、(つけ汁につけることが)面倒という人がいて、麺につゆをかけて食べるようになったのが「ぶっかけ」の始まり。食べ方を区別するために、つけ汁につけて食べるそばを「もりそば」と呼ぶようになりました。

次に「ざるそば」の歴史を。
江戸時代の中期、他の蕎麦屋との差別化を図るため、竹ざるに盛った「ざるそば」を提供する店が出現。人気となり、他店も真似て出すようになりました。

それでは、「もりそば」と「ざるそば」の違いは?
ざるそばは、当時高価なみりんをつけ汁に加えてコクを出したり、そばの実の中心部分を使うなど、高級そばの位置づけとなりました。また、海苔をかけて出すことで、もりそばと簡単に区別できるようにしました。

現在では、一部の店を除き、「もりそば」と「ざるそば」は同じ材料で作られているようです。


ということは、殆どの店では、海苔の有無が「もり」と「ざる」の違いなのかもしれませんね。


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